たまには社労士っぽいことでもお話しましょう。

皆さん、おはようございます、こんにちは、こんばんは。

いつも社長が激おこなのが
不思議で仕方ないMです。

じつは、私社会保険労務士事務所を
営んでおりまして
立派な社労士なのですが
最近、そのことを身内も
忘れているようなので
たまには労務のお話でもひとつ。

突然ですが最近、今頃になって
私は中森明菜さんにハマっているのですが
中森明菜さんが一世を風靡していたころは
私は世代というわけではなく
中森明菜さんと言えば
どこか暗いイメージや
なんとなく怖いイメージを持っていました。

曲自体は何曲か知っているぐらいで
中森明菜さんのことは
ほぼ存じあげてなかったのですが

そんな時、YouTubeで何気なく出てきたのが
中森明菜さんなんです。
コンサートのリハーサルの途中で
歌番組に生出演するという動画で
何とすっぴんにメガネ姿で
名曲「TATTOO」を歌っておられたのですが
その姿が非常に衝撃的で
あの怖いイメージだった中森明菜さんが
周りのスタッフとキャッキャッ
言いながら歌い踊る姿を見て
当時、もう少し私が大きかったら
ファンになってたかもしれないなと。
この少女ええなと、この少女Aなと
思ったことは

本編には全然関係ないのですが
そんなこんなで今回は
労働基準法とアイドルについて
お話しさせていただきます。

アイドルというとのは
我々を現実世界から連れ出してくれる
そんな偶像化した存在で
今も昔も老若男女問わず周りを
熱狂させてくれる。
それがアイドルです。

日本で最初のアイドルは
明日待子さんと言われていますが
そこから無数のアイドルが世に現れ、
そして消えていった。

グループサウンズ、たのきんトリオ
モーニング娘。etc・・・
そんなアイドル達ですが
アイドルというのは
デビューが非常に早く(偏見かもしれませんが)
早ければ小学生や中学生
高校生でデビューする人々も多々おり
古くはフィンガー5、おニャン子クラブ
今でいえばAKB48などが
若い世代が加入しているメンバーと言えます。

光る原石は早めに発掘し
世に放つのはもちろん大切なのですが
いかんせん、若いスーパー人気アイドルに
非常にやっかいな法律がありまして
それが、労働基準法です。

労働基準法にはある一定の
年齢の労働者が働く場合に
制限がかかっているのですが
そのひとつが
労働基準法第61条第1項年少者に
対する取扱いです。。

年少者は満18歳未満の者
(2022年4月1日法改正により未成年者も18歳未満)
をさし、18歳未満のアイドル達がテレビや
ラジオに出演する場合に
深夜時間帯(22時~5時)に
働かせてはいけない
というルールがあります。

このルールがあるために昔、テレビを観ていたら
「後藤久美子ちゃんは、ここでお別れでーす。」
と番組の途中で退出するということも
実際ありました(当時は何故帰るのか不思議でしたが)。

そんな中、某アイドルグループの
メンバーの一部が中学生だったために
深夜時間帯でそのグループのメンバーが
出演することができなかった
ということが起きたのですが
その某アイドルグループというのが
1988年ごろローラースケートを履いて
お茶の間を熱狂させた光GENJIなんです。

光GENJIの人気は相当なもので
ラジオ番組には毎週10万枚のハガキが届き
ミュージックステーションの総出演数は234回
バレンタインにチョコレートが
4トントラック20台分届き
現在もそのチョコレートを食べてるらしい。
(多分、ウソですが)という
伝説が山のようにあるんです。

そんな彼らが労働基準法の適用に伴い
光GENJIメンバー内の赤坂 晃さん(通称赤坂くん)
佐藤 敦啓さん(通称あっくん)が
まだ中学生だったので

当時のルールで原則20時~朝5時は
テレビ・ラジオの生出演ができないとされ
7人グループだった彼らが5人のみで出演したり
メンバーを入れ替えて出演
(元SMAPの中居くんやキムタクが代わりに出演)
したりしてなんとか誤魔化していました。

https://www.de-create.com/wpdata/wp-content/themes/heal_tcd077/img/common/no_avatar.png

だがしかし!
そんな労働基準法なんて知らんわ!
推しのアイドルを出せ!

と熱狂的なファンの抗議が殺到し、
とうとう国会で議論が行われ委員会を
立ち上げるまで発展し
なんと、最終的には以下の者を
無理矢理労働者にあたらず
労働基準法を適用しないという
通達が出されたんです。

その内容がこちら

①歌や演技が代替できないもので、個性が重要な要素
②報酬が、稼働時間に応じて定めれていない
③出演時間を除き、事務所から時間的に拘束されない
④契約形態が雇用契約にあたらない

この通達に当てはまると
労働者ではなく表現者
と、位置付けるようになったのです。

このおかげで晴れて赤坂くんも
あっくんも深夜時間帯でも出られるようになり
ファンも大喜びになった
という事件があったんです。
(通称芸能タレント通達、光GENJI通達)
国会を動かし、法律の解釈まで
捻じ曲げてしまうなんて
アイドルって本当に凄いですね。
※現在、テレビに出演される際は
労働基準法のルールに合わせて
22時以降はテレビに出ないという
自主規制ルールで運用されているようです。

余談ですが、お相撲さんが不祥事を起こしたときに
処分として解雇を言い渡されるということは
お相撲さんって労働者なんだと思いましたが
それはまた別の話・・・

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