自分の言葉には責任を
今日僕は函館から無事に戻りまして、前橋の方に移動しました。
今日から木曜日まで、群馬県で講演会があります。
そんな今日のトークテーマは「私を支えた言葉」ということで。
支えたというよりも、これは最近ずっと意識しているし、
このVOICYでも何度も話している言葉です。
それは「結果で我慢する」。
イチローさんの言葉ですね。
僕はこの言葉を、ここ数年ずっと意識しています。
昨日までは「ドライブレコーダーをなぜ使ったか」「今の仕事を選んだ理由」について話していましたが、
ちょうど独立した頃、タクシー会社を辞める時ですね。
あの時は、周りの人から本当にいろいろ言われました。
「気が狂ったのか」
「交通事故防止なんて仕事、成立するわけない」
「社長までやって、なぜそれを捨てるんだ」
そんなことばかり言われましたね。
そして「ドライブレコーダー映像を使ってセミナーをする」と言ったら、
「人を脅かして何が面白いんですか」とお客様に言われたこともありました。
でも、よく考えたら僕はタクシー会社に入った時も同じように批判されたんです。
リゾートトラストという上場企業から転職した時も、
「なんでやめるんだ」「もったいない」と散々言われました。
思い返せばもっと前の高校の時もそうでした。
第1志望の高校は一番学力が高くて、先生から「行けない」と言われた。
それで第3志望に行きたかったんですが、
先生から「第2志望にしなさい」と散々言われまして、
でも僕は譲らず、第3志望の高校を受けました。
親にも「滑り止めは受けない、一発で行く」と言って意地を張りました。
そう考えると、僕は昔からあまり人の言うことを聞かないタイプなんでしょうね。
それが性分というか(笑)
ただ、独立だけは違いました。
「自分なら事故を減らせる」っていう確信があった。
21年前の話ですが、当時から「ドライブレコーダーは必ず普及して、
交通事故防止はビジネスとして成立する」と本気で思っていました。
もちろん、心が折れそうになったこともあります。
でも「結果で黙らせてやろう」って気持ちが強かった。
イチローさんの言葉を知る前から、自然とそう思ってましたね。
自分で選んだ道なんだから、好きなことを仕事にしたなら、結果を出さないと恥ずかしい。
大口叩いて結果を出せないなんてあり得ない。
だから独立した最初の2年くらいは、ほとんど寝てませんでした。
タクシー会社の時も同じです。
「自分がこの会社を大きくする」って大口を叩いたら、
「じゃあやってみろ」と言われて。
結果、2年後には社長になりました。
僕は甘い人間です。
本当は楽したいし、サボりたいタイプなんですよ。
だからこそ「結果にこだわる」ことで自分を律してきたんだと思います。
2026年は、もっとその「結果」にこだわる年にしたいですね。
この「結果で黙らせる」って言葉は、僕の座右の銘です。
人生そのものといっていい。
これからもずっと意識していきたいと思います。
点呼の本質
そういえば昨日、函館で何をしていたかというと、朝の点呼を見に行ってたんです。
朝5時40分くらいに会社に入り、ずっと見ていました。
昨日は「監査官」という立場だったので、
中身というよりも「普段通りの点呼をやっているか」「取り繕っていないか」を見たんです。
その会社さんは1年前にも監査したところでしたが、
今回は本当にしっかりと中身のある点呼をやっていて、一安心でした。
ただ、その時にある運転者の方が言っていたんです。
「無駄なことをやらせてないか?」と。
僕はそれを聞いて「確かに筋が通っている」と思いました。
そもそも点呼って、本当に有効なのか。
これは真剣に考えないといけないと思います。
もちろん僕はセミナーなどで「点呼は大事です」と言っています。
それは間違いないです。
でも「国土交通省の定めた形式に沿っているかどうか」
そこばかりを重視するのは、ちょっと違うと思うんです。
たとえば「業務前点呼」と「乗務前点呼」の言い方が違うとか。
そんなの、どうでもよくないですか。
形式的な言葉の違いで事故が減るわけじゃない。
僕はルール上そう言いますけど、本音では違和感があります。
昔、大手の会社の事件があった時に、
テレビで茂木さんに「そもそも点呼って有効なのか」と聞かれてドキッとしました。
形式を完璧に整えた点呼なら監査は通る。
でも、中身があるかどうかなんて、点呼表を見ただけじゃわからない。
それにロボット点呼。
あれは本当に怖い。
事故がなくなるならいいけど、実際は一部の事故しか防げません。
「点呼をやっている」という安心感だけが先行して、中身がなくなるのが一番危険です。
それを「関東運輸局で通った」「関西で通った」と誇るのも、もうやめましょう。
点呼そのものを否定しているわけではありません。
ただ、レ点があるか、時間の書き方が正しいか、
そんなことよりも「ちゃんと会話ができているか」の方が大事。
僕がタクシー会社にいた頃もそうでした。
1日400人が出庫する中で、点呼表を書くのに必死。
ドライバーの顔を見るより、紙を見ている時間の方が長かった。
だから当時、監査官に「自動点呼システムにしたい」「動画で記録を残したい」と相談しましたが、
「そんなものは点呼じゃない」と言われて驚きました。
でも本当に大事なのは“中身のある点呼”。
どうすればそれが実現できるか、そこを考えなければいけません。
ディクリエイトとしても、そこにしっかり取り組むべき時期にきていると思います。
現行のルールが本当に実態に合っているのか・・・
僕は疑問を持っています。
何度も言いますが、点呼は否定しません。
ただ「やり方」を見直す時期にきていると思います。
運行管理者と運転者のコミュニケーション。
これが欠けている会社では、交通事故は絶対になくなりません。
皆さんも、ぜひ「中身のある点呼」を意識して、
工夫して取り組んでいただきたいと思います。
では、今日も皆さんご安全に。
株式会社 ディ・クリエイト
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