~ ダイヤモンド ~
重さ1カラット(0.2g)のダイヤモンドが100万円だとすれば、本物のダイヤモンドを手に入れるためには、100万円を支払わなければなりません。もし、ネット上で100万円のダイヤモンドが特別価格1万円で売られていたとしても、それは本物のダイヤモンドであるはずはなく、ガラス細工の偽物に決まっています。
では、交通安全の価値はどうでしょうか。命の価値が無限大であるなら、交通安全の価値も無限大と考えることができますが、多くのドライバーは、その価値を低く見積もっているようです。
ダイヤモンドについては正しい評価ができるのに、交通安全の価値については誤解されることが少なくありません。今、私たちが持っている安全意識、私たちの安全運転とは、実はガラス細工の偽物ではないのかと、今一度、疑ってみる必要があるはずです。
一時停止場所では、停止線の手前で確実に一時停止していますか?
そんな場所で止まっても安全は確認できないからと、止まらずに左右を確認しながら進んでいませんか?
一時停止場所とは、左右の安全を確認する場所ではありません。一時停止場所とは、一度確実に停止することによって事故を防ぐ場所なのですが、それを知らずに止まらないドライバーは少なくありません。その結果、出合頭の交通事故は減らず、今でも全体の25%以上を占めています。
大半のドライバーは、自分は安全意識を持って安全運転を行っていると思っているようですが、それは、周囲の一般的な運転と比較したり、これまでに事故を起こさなかったという自分の経験を過信しているだけなのです。
そもそも、100万円の安全運転とは100万円を出しても手に入れる価値がある運転ということになりますが、たとえ1,000万円の安全運転であっても、そこに事故を起こさないという保証書が付いてくることはありません。
それでも安全運転に価値を認めることとは、交通事故を防ぐことの大切さを知っているということです。
過去に交通事故を起こした経験などなくても、交通事故という現実について向き合い、それを避けることの価値を正しく認めることができるということなのです。
1万円でお釣りを貰える安全運転で満足してはなりません。
本物のドライバーとは、保証のない安全運転に価値を認め、安全運転を習慣とする人のことです。その姿こそ、本物のダイヤモンドのように、静かに輝いているのです。