管理栄養士 佐藤恵美子の健康コラム ドライバーさんのための「熱中症」予防

今年も猛暑ですね。元気にお過ごしでしょうか?
車内はエアコンを使っていても、体は暑さの影響を受けています。
運転中に意識を失うような健康起因事故を防ぐために、
この時期はとくに「熱中症予防」が大切です。

熱中症ってどんな状態?
熱中症は、体の中の水分や塩分が足りなくなって、体温がうまく下がらなくなる状態です。
ひどくなると意識を失ったり、命に関わることもあります。

水分補給のポイント
「トイレが心配で、なるべく水を飲まないようにしている」
そんな声も聞きますが、水分をとらないと非常に危険です!

おすすめの飲み方
のどが渇く前にこまめに水分補給。喉が渇いた時には遅い!
常温の水か麦茶がベスト(冷たい水は尿意を感じやすくなる)
一気飲みはせず、少しずつ飲む
コーヒーや紅茶、濃い緑茶のようなカフェインは控える。

スポーツドリンクはNG?
汗をたくさんかいたとき、「スポーツドリンク」を飲む方も多いですが、
実は、非常に糖分が多くてペットボトル症候群になりやすいです。

・ペットボトル症候群とは?
糖分が多い飲料を頻繁に摂取することで、血糖値が急上昇します。
血糖値を下げるホルモンのインスリンが多量に排出して、今度は血糖値が下がりすぎることで意識がもうろうとしたり尿量が増え、もっと甘い飲料が欲しくなります。この悪循環をペットボトル症候群といいます。                   https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Images/fukui/20130304001/20130227001/20130730007.pdf

・熱中症時におすすめは「経口補水液」
→ 発熱・下痢・大量の汗のあとなど、体の水分と塩分が同時に失われたときに最適です。常に飲むものではありませんが、いざという時のために車内に備えておくと安心です。

食事も大事!
水分だけでなく、日頃の食生活も熱中症予防のカギです。
バランスよい食事をしっかり食べる
ごはん(エネルギー)・おかず(たんぱく質)・野菜(ビタミン・水分)をそろえる。                                                  信号の色を揃える。
バランスよく食べることで、体の中に「塩分と水分を保つ力」がつきます。

睡眠も熱中症予防!
夜、暑くて寝苦しいと、体力が落ちて熱中症になりやすくなります。
夜間も我慢せず、エアコンで室温を28℃くらいにキープしましょう。

参考情報
・環境省「熱中症環境保健マニュアル」
・日本救急医学会「熱中症診療ガイドライン」
・消費者庁「清涼飲料水の摂取と健康への影響」

安全運転を支えるためには、「健康管理」も仕事のうち!
真夏を乗り切って、元気に走り続けましょう!

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